勝手に検証!美容室専売シャンプーおすすめ15選!
美容室専売シャンプーの種類は今や膨大。本当にさまざまな商品があるので、どれを仕入れたら良いのか迷ってしまうオーナーさんや、美容師さんは多いのではないでしょうか?メーカーやディーラ―の営業さんは良いことしか言いませんので、悩んでしまいますよね…。
そこで、今回毛髪診断士認定講師と4人の美容師が、皆さんに代わって全35種類の美容室シャンプーを購入して実際に使用&実験を行い徹底検証!中でもおすすめのTOP15商品をランキング形式でご紹介します。
なおこの順位査定にあたり、メーカーさんからは一切の費用はいただいていません。5人の専門家が忖度せずに実験を行った結果です。
美容師さんやオーナーさん、また美容室専売シャンプーを買おうか迷っている一般のお客様にも、ぜひ購入の際の参考にしていただけますと幸いです。
この記事を書いた専門家
公益社団法人日本毛髪科学協会の毛髪診断士®講師、日本コスメティック協会のスキンケアマイスター兼、日本化粧品検定特級コスメコンシェルジュを有する美髪・美肌研究家。日々、頭皮や毛髪、お肌について研究し、正しい情報を広める活動を行っている。
スタイリスト井上夢那
髪質・肌質 |
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軟毛/細毛/カラー毛/普通肌 |
シャンプー選びのポイント |
軟毛かつ細毛なので、ボリュームを落とし過ぎないものを選ぶようにしています。 |
スタイリストSAYAKA
髪質・肌質 |
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剛毛/ブリーチ毛/普通肌 |
シャンプー選びのポイント |
ブリーチを繰り返しているので、保湿とハイダメージの修復を第一に考えたシャンプー選びをしています。 |
教育トレーナーNAOYA.
髪質・肌質 |
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ブリーチ毛/切れ毛/荒れやすい肌 |
シャンプー選びのポイント |
髪・頭皮ともに悩みがあるので、なるべく刺激が低く、かつ髪のダメージ補修ができるものを選ぶようにしています。 |
スタイリスト&店長JUNPEI
髪質・肌質 |
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カラー毛/乾燥肌/フケ・痒み |
シャンプー選びのポイント |
泡立ち、使用感、香り、仕上がり、価格、頭皮に異常が出ないかどうかで総合的に判断しています。 |
美容室専売シャンプーおすすめランキングTOP15
早速ランキングを発表します!検証項目は、泡立ち・液質&泡質・シャンプー残留性・洗浄力・水分量の変化・タンパク質変性・50回洗髪した後の毛髪の手触り・実際に人間の頭髪で洗った際の使用感・一週間以上使用しての髪や頭皮の状態(仕上がり)・香り・成分の全11項目。実験内容の詳細はページ下部をご確認くださいね。
なお、採点は各項目毎に5点満点で、全35種類の相対的評価で行っています。
アジュバンRe:エミサリー
堂々第1位は『アジュバンRe:エミサリー』。まず、キメが細かくやわらかな泡が髪を包み込み、洗髪時の髪の指通りがとても滑らか。かつすすぎ性も良好と、洗い心地がとても良いシャンプーです。
肌荒れ防止作用のある「グリチルリチン酸2K」や清涼感のある「メントール」が少量配合されているため、ほどよくすっきりした洗い上がりが特徴。
洗浄補助剤であるベタイン系両性界面活性剤「コカミドプロピルベタイン」の次に配合されている酸性石けん系アニオン界面活性剤「ラウレス-4カルボン酸Na」は、適度な洗浄力と脱脂力を持ちながらも、お肌と同じ弱酸性。バランスがよく、洗浄成分の中でもおすすめの成分です。タンパク質変性実験では変性率がとても少なく、高評価に。
保湿成分もしっかり配合されており、肌や髪のうるおいを保ちながら洗えます。さらに、頭皮ケアの成分として知られる「プテロカルプスマルスピウム樹皮エキス」や、毛髪補修作用をもつ「加水分解ケラチン(羊毛)」も配合されており、頭皮や髪を健やかな状態に保つことを考えた商品だと言えるでしょう。
肝心の髪の毛の仕上がりは、するんとまとまりがありながらも手触りはサラサラに。実際に美容師が使った感想では、「ダメージ毛にきしみやすい髪質なのに、手触りが良かった。」「しっとりしているけどさサラサラで良かった。」など、大好評でした。
また、頭皮のフケや痒みも抑えてくれるので、頭皮ケアをしたい方にもおすすめできるシャンプーです。
唯一気になる点は、配合成分の種類が多い点。種類が多い分、敏感肌でもし刺激を感じた場合に、どの成分が自分に合っていないのかを特定しにくいのが玉に瑕。
仕上り | するんとまとまってサラサラの手触りに。ダメージ毛も柔らかに。 |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 30mL:550円 / 300mL:2,970円 / 600mL(詰め替え用):5,610円 |
アジュバンRe:プラチナム
同点1位は『アジュバンRe:プラチナム』。エミサリー同様、洗髪中の指通りがとてもよく、すすぎ性も良好でストレスがありません。
肌の水分計測結果では全35種類中ベスト3に入る好結果。洗浄力・脱脂力がマイルドな洗浄成分の配合割合が高いことや、保湿成分がしっかり配合されていることが影響してそう。保湿成分の内容としては含有量順で6番目と7番目に、「BG」や「グリセリン」が配合されていたり、他にも「グルコース」「フルクトース」「トレハロース」など複数種類の保湿成分が配合されており、髪や頭皮にしっかりうるおいを与えてくれます。
洗浄成分としては、ベタイン系両性界面活性剤の「コカミドプロピルベタイン」、アミノ酸系アニオン界面活性剤の「ラウロイルメチルアラニンNa」、酸性石けん系アニオン界面活性剤の「ラウレス-4カルボン酸Na」などを配合。皮脂を取りすぎないマイルドな洗浄力で、ダメージヘアをやさしく洗い上げます。仕上がりはうるおってまとまりを損なわず、手触りはサラサラに。
香りは、メーカーサイトには「オレンジの香り」とありますが、美容師が実際に使った印象としては「爽やかなミント系の香り」で、男性陣からは好評。一方で女性陣は「あまり好みでない。」という意見が多く、評価は「3.5」に留まりました。
仕上り | するんとまとまってサラサラの手触りに |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 30mL:550円 / 300mL:2,970円 / 600mL(詰め替え用):5,610円 |
バーデンススキャルプシャンプー
液質&泡質 | ★4.0 | 泡立ち | ★4.0 |
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残留性 | ★5.0 | 洗浄力 | ★5.0 |
肌の水分量 | ★4.0 | タンパク質変性 | ★5.0 |
50回洗髪した毛束の手触り | ★5.0 | 使用感 | ★5.0 |
仕上がり | ★4.0 | 香り | ★4.0 |
成分のおすすめ度 | ★5.0 |
泡のキメが細かく良質な使用感。乾燥タイプのフケ症ですが、フケが出る日数が減り、手触りがよくなりました。
『バーデンススキャルプシャンプー』は、適度に弾力がありながらもすすぎ性が良好な泡質。香りはいわゆる”石けんの香り”で、さっぱりと洗えます。
肌の水分量調査では、肌のうるおいをキープできており、頭皮や髪のうるおいを保ちながら洗うことができます。
傷んだ髪を補修して髪にハリ・コシを与える「(メタクリル酸グリセリルアミドエチル/メタクリル酸ステアリル)コポリマー」が配合されており、50回シャンプー&ドライを繰り返した毛束は、ハリとツヤがあり、パサつかず良好な手触りに。一方で、ハリコシを与えるタイプのため、剛毛の方には「まとまりが悪くなった…」と不評。
複雑な成分構成のシャンプーが多い中、バーデンススキャルプシャンプーはシンプルな成分構成。メインの洗浄成分に”低刺激洗浄剤”として特許を取得したアミノ酸系の界面活性剤「ラウレス-3酢酸」を配合。かつ保湿成分がしっかり配合されており、肌や髪へのやさしさに配慮された内容でした。
※引用元:モアコスメティックスラボ実際に1週間使ってもらった感想でも乾燥肌やフケ症の方からは高評価。頭皮の痒みやフケを抑えたい方にはまず一番最初におすすめしたいシャンプーです。
仕上り | 髪にハリ・コシが出る、ツヤのある髪へ |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 250ml:2,200円 / 500ml:3,850円 / 400ml(詰め替え用):2,750円 |
ソープオブヘア1-Ma
ソープオブヘア1Maの液体は少し硬めのテクスチャーが特徴的。泡立ちは良いものの泡持続性は低く、泡立ち検査では中程度の判定に。その分泡切れがとても良く、すすぎ性が非常に良好なシャンプーです。
メインの洗浄成分「ココイルメチルタウリンNa」は、皮脂を取りすぎない適度な洗浄力・脱脂力があるおすすめの成分。かつ保湿成分がしっかり配合されているおかげで、頭皮や毛髪の潤いを与えてくれます。肌の水分計測でもとても良い数値が出ました。
仕上がりはサラサラというよりはまとまりが出るタイプで、50回シャンプー&ドライを繰り返した毛束はパサつかずツヤも見受けられました。
香りはやさしい花のような香り。クセがないので、男女ともに好評でした。
仕上り | パサつきがまとまり自然なツヤのある髪、指通りの良い手触り |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 60ml:990円 / 265ml:4,180円 / 625ml:9,350円 / 1,000ml(詰め替え用):13,398円 |
アジュバンRe:シャンプー
アジュバンRe:シャンプーの液体はわずかにとろみのある液体で、泡立ちが良く、適度に弾力のある泡質。泡持続性がほどよくありながら、すすぎ性も良好でした。
成分としては、洗浄補助剤であるベタイン系両性界面活性剤の「コカミドプロピルベタイン」の次に、洗浄力・起泡力がある「スルホコハク酸(C12-14)パレス-2Na」が配合されており、今回検証したアジュバンシリーズ3種類の中では洗浄力が一番高いタイプ。洗浄力テストでもしっかりワックスが落ちたので、スタイリング剤をつけていても問題なく洗えるでしょう。
肌の水分量の検査では、洗浄前と比べて±0となり、肌のうるおいをキープできていました。実際にこのシャンプーを一週間使った美容師さんも、「髪がしっとりした」や「パサつかずサラサラになった」と高評価。
香りについては、爽やかなミント系の香り。「ちょっと変わっている。ミツヤサイダーみたい。」という意見もあり、好みが分かれました。
仕上り | するんとまとまりサラサラの髪へ |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 30mL:440円 / 300mL:2,530円 / 600mL(詰め替え用):4,730円 |
イオセラムクレンジング
イオセラムクレンジングは、コクのある泡質でとにかく泡立ちがよく、スタイリング剤がついていてもしっかり泡立ちます。また、残留性は低く、すすぎ性が良好で、使用感がとても良いです。
さらに肌の水分量の調査では、洗浄後20分以内で一番乾燥した時でも、洗浄前と比べて+0.4を乾燥しておらず、イオセラムクレンジングは汚れをしっかり落としながらも頭皮や髪のうるおいを与えられるシャンプーだと評価できます。
一方、卵白を使ったタンパク質変性テストでは、白濁した凝集物があり、少し変性している結果に。とは言え、卵白のアルブミンタンパクは髪のケラチンタンパクよりずっと弱い成分ですので、この程度の変性なら、頭皮や髪が健康な方は特に心配する必要はないでしょう。
成分を見ると、頭皮や毛髪のうるおいを保ちながら、髪のまとまりも損なわずにふんわりと仕上がるおすすめの界面活性剤「ココイルメチルタウリンNa」をメインの洗浄剤として配合。そこに、泡立ちがよく・洗浄力や脱脂力も共にそこそこある「コカミドメチルMEA」と「スルホコハク酸ラウリル2Na」が配合されており、しっかりめのスタイリング剤を毎日つける方に特におすすめしたい内容となっていました。
仕上り | まとまりを損なわずにふんわりと仕上がり、指通りの良い手触りへ |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 200mL:2,000円 / 600mL:4,400円 / 1,000ml(詰替え用):5,720円 |
コタアイケア7
コタアイケア7は、泡持続性がそこそこ良く、クリーミーな泡で、洗っている時の使用感が良好でした。
シャンプー残留性はなく、また洗浄力も適度にありましたので、スタイリング剤を付けていてもしっかり泡立てて洗えば問題ないでしょう。
タンパク質変性テストでは白濁した凝集物は少なく高評価に。また、50回洗浄した後の毛束の手触り検証や、実際に人の頭髪で一週間以上使用しての髪の仕上がりも好評。柔らかくしっとりとして、滑らかな手触りでした。
ただし、もともと頭皮に痒みやフケが出やすい方の感想としては「頭皮に痒みが出た」という意見も。
香りは「リラックスできる」と高評価。癖がなく、男女ともに好かれる香りだと思います。
仕上り | しっとりやわらかでまとまりのある髪へ |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 80mL:880円 / 300mL:2,750円 / 800mL:6,050円 / 750mL(詰め替え用):5,500円 |
コタアイケア9
コタアイケア9は、きめが細かくクリーミーな泡ができ、かつ泡の持続性もあり、洗い心地が良好なシャンプー。
肌の水分量計測では、洗浄前の値と洗浄後20分以内で一番乾燥した時の値の差が+1.3と、全35種類中ベスト1。お肌や髪にうるおいを与えるシャンプーだと言えます。この結果から想像できる通り、仕上がりはしっとりとまとまるタイプ。アミノ酸系洗浄成分の中でもとりわけ洗浄力や脱脂力が弱い「ココイルグルタミン酸TEA」が3番目に多く配合されていることが影響していそうです。
一方で、「ココイルグルタミン酸TEA」の配合割合の高さからか、頭髪で洗ったときの感想として「若干シャンプーが残る感じがした」という意見も。
卵白のタンパク質変性テストでは、うっすら白くて小さいモヤがシャーレに広がっており、評価は中程度となりました。
コタアイケアシリーズ全体の特徴でもありますが、とにかく香りが高評価。男女関係なく好かれる香りです。
仕上り | ダメージ毛がしっとりまとまる |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 80mL:880円 / 300mL:2,750円 / 800mL:6,050円 / 750mL(詰め替え用):5,500円 |
コタアイケア5
コタアイケア5は、基本的には適度に弾力のある濃密な泡のクッションで洗いやすいのですが、「洗い流している時のぬめりが気になる」という意見も。
洗浄力は適度にあり、ワックスもしっかり落ちていました。肌の水分量は洗浄前後で-0.4と少しだけ乾燥したものの、ほぼうるおいをキープ。
タンパク変性率は少なく高評価ポイントでした。成分については、とてもおすすめでも、やめた方がよいというわけでもなく中程度の評価に。
仕上がりはサラサラとしっとりの間くらい。大きな特徴はありませんが、ある意味”ちょうどいい感じ”と言えるでしょう。香りは男女共に高評価。キツすぎず、甘すぎず、やさしい香りでリラックスできます。
仕上り | 指通りの良い手触り |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 80mL:880円 / 300mL:2,750円 / 800mL:6,050円 / 750mL(詰め替え用):5,500円 |
ソープオブヘア1-G
ソープオブヘア1Gは、パッケージに描かれたグレープフルーツの絵柄のとおり、お風呂場に柑橘系の香りが広がります。香りは少し強めですが、グレープフルーツの香りが好きな方にはおすすめ。
液体は淡いレモン色。着色料は配合されていませんでしたので、「グレープフルーツ果実エキス」や「グレープフルーツ果皮油」、「レモン果皮油」、「レモン果汁」などの自然な色味でしょう。
泡は若干へたりやすいですがすすぎ性が良好で、香りとも相まってさっぱりと洗えます。また、洗浄力テストと肌の水分量計測結果から分かる通り、頭皮や髪の汚れはもちろん、ワックスなどのスタイリング剤もしっかり落としながらも、頭皮や毛髪のうるおいをキープできます。
成分を見てみると、メインの洗浄成分は皮脂を取りすぎることのない適度な洗浄力がある「ココイルメチルタウリンNa」。その次に多く配合されているのが保湿成分である「グリセリン」、お酢などの弱い酸から生成されている酸性石けん系アニオン界面活性剤の「ラウレス-4カルボン酸Na」とおすすめの成分が続きます。ただ全体的にさっぱり系ですので、ハイダメージ毛の方が使うと、仕上がりでまとまり感が少なく、物足りなく感じる可能性も。
仕上り | パサつきがおさまり自然なツヤのある髪へ、指通りの良い手触り |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 60ml:990円 / 265ml:4,180円 / 1,000ml(詰め替え用):13,398円 |
インプライムシルキーモイストβ
インプライムシルキーモイストβは「シルキーモイスト」という商品名のとおり、シルク由来のタンパク質系アニオン界面活性剤「ラウロイルシルクアミノ酸K」がメイン洗浄剤として水の次に多く配合されています。クリーミーな泡質が髪の毛を包み込んで、シルクに含まれる吸着性・保湿性の高いタンパク質が、傷んだキューティクル表面の凹凸を整え、滑らかな手触りに。
肌の水分量検査では洗浄前と比べ+1と、今回実験した全35種類の中でもベスト3に入る良い結果に。「加水分解シルク」や「加水分解カゼイン(牛乳)」などの毛髪補修&保護成分が配合されていることもあり、髪にうるおいを与え、しっとりまとまる仕上がりになります。
香りは昔ながらの薬品っぽいシャンプーの香りで、評価は分かれましたが、ダメージヘアで髪の毛のパサつきや広がりが気になる方にはおすすめしたいシャンプーです。
仕上り | しっとりまとまりのある仕上がり |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 80ml:770円 / 280ml:2,200円 / 750ml:4,620円 |
スプリナージュジェントルモイスト
『スプリナージュジェントルモイスト』は、泡のキメが大きく、弾力のないへたり易い泡。特にスタイリング剤を付けていると泡立ちにくい印象で、泡質や使用感は点数が伸びませんでした。
「ヘマトコッカスブルビアリス油」や「スクワラン」、「プラセンタエキス」などの保湿成分がしっかり配合されていることもあり、肌の水分計測では肌のうるおいをキープできるという結果に。タンパク質変性テストの結果も良好でした。
適度な洗浄力がありながらコンディショニング効果もある「ラウロイルメチルアラニンNa」と、バランスが良くおすすめの成分である「ココイルメチルタウリンNa」が配合されており、髪の毛の仕上がりはサラサラで良い手触りとなり高評価に。
「ベルガモット果実油」「ローズマリー油」「ユーカリ葉油」「ラベンダー油」「テレビン油」といった精油が複数種類ブレンドされている為か、複雑な香りで、残念ながら今回の被験者には不評でした。またこれらの精油は、植物エキスと比べると濃度が濃く、健康な頭皮の人には全く問題ありませんが、敏感肌の人にとっては刺激になる可能性も。
仕上り | するんとまとまってサラサラの仕上がりへ |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 280ml:2,860円 / 680ml:4,715円 |
ナチュラルヘアソープウィズJOJOBA
ナチュラルヘアソープウィズJOJOBAは、泡立ちが今回実験した35種類のシャンプーの中でもトップクラス!少量の液体で泡がたくさんできます。泡質が軽いふわふわの泡で、すすぎ性も良好。ただ髪質によっては、「洗い流す際に少しキシみが気になる」という意見も。
メインの洗浄成分は、弱酸性で頭皮をやさしくいたわりながらも汚れをしっかりオフしてくれる「ラウレウス-4酢酸Na」で、補助剤として「コミカドDEA」「コカミドプロピルベタイン」「ラウリルベタイン」と続くので、さっぱり系の使用感であると言えます。キシみを感じるのは「コカミドDEA」の配合量が高いことが影響していそう。
とはいえ、肌の水分量測定では、洗浄前後での差異が-0.3とほぼ同じ水分量をキープしていた通り、さっぱり系といえども乾燥を心配する必要はありません。むしろ、BG・ホホバ油・カミツレエキスなどの保湿成分がしっかり配合されており、頭皮や髪のうるおいを守りながら洗えるでしょう。
ダメージ毛の方にはしっとり感やまとまり感が足りないかもしれませんが、普通毛の方でスタイリング剤を付けている方や、頭皮をいたわりながらもさっぱりと洗い上げたい方におすすめのシャンプーです。
仕上り | しなやかにふんわりとした仕上がり |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 240mL:1,100円 / 680ml:4,715円 |
ソープオブヘア1-RO
ソープオブヘア1-ROは、今回検証した35種類のシャンプーの中で一番のしっとり系シャンプーで、まとまりのある重めの仕上がりとなります。そのため、ダメージ毛で髪が広がりがちな方や、何はともあれパサつきを抑えたいという方におすすめのシャンプーです。
高評価となった項目は泡量と、肌の水分量測定です。泡量測定では全35種類中ベスト3に入る結果となり、実際に使用したところ頭皮揉めばもむほどに泡立ち、洗いやすいシャンプーでした。
肌の水分量測定では、洗浄前と洗浄後での差異が+1.3で、こちらは全35種類中ベスト1の好結果となりました。
評価が伸び悩んだ項目は、残留性と香りです。残留性検査では、毛束を使った実験では問題なかったものの、すすいだ後に手にシャンプー剤が残っているような感触があったことから、点数が上がりませんでした。香りは癖があり、しかも強いため、今回の調査員は男女どちらも「好みでない」という評価に。
全体的にかなり特徴のあるシャンプーで、ある意味平均的なものよりも、記憶に残りやすいシャンプーと言えそうです。
仕上り | しっとりまとまりのある仕上がり |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 60ml:990円 / 265ml:4,180円 / 625ml:9,350円 / 1,000ml(詰め替え用):13,398円 |
スプリナージュパフスムース
スプリナージュパフスムースは、泡量検査で残念ながら全35種類の中でもワースト2位の泡立ちの悪さ。実際に使った使用感としても、弾力のないへたりやすい泡で、特に「スタイリング剤を付けていると泡立ちにくい」という評価に。そのため、泡質や使用感も点数が伸び悩みました。
タンパク質変性テストの結果は良好で、頭皮をすこやかな状態に保てそう。
「スクワラン」などの保湿成分も配合されており、洗髪後の髪の毛の手触りは良く、一週間使用したところ「サラサラしているけどしっかりまとまる感じ」と高評価。肌の水分計測でも、洗浄前と洗浄後を比べて-0.4と、あまり乾燥させずに洗髪できるでしょう。
香りはオーガニック系の香り。「ベルガモット果実油」「ローズマリー油」「ユーカリ葉油」「ラベンダー油」「テレビン油」といった精油が複数種類ブレンドされている為か、複雑な香りで、評価が分かれました。
仕上り | するんとまとまってサラサラの仕上がりへ |
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特徴 |
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おすすめのタイプ |
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価格 | 280ml:2,860円 / 680ml:4,715円 |
全部見せます!検証内容を完全公開!
今回のランキングを作成するにあたって行った実験内容について詳しく解説していきます。気になる方はぜひご一読ください。まず、実験にあたりご協力いただいた美容師さんをご紹介します。
今回実験にご協力いただいた美容師さん
スタイリスト井上夢那
美容室Anphi所属のスタイリスト。得意な技術は、赤味をなくしたやわらかいカラーと、ハイライトで創るグレージュカラー。
髪質は軟毛の細毛で、ボリュームを落とし過ぎないシャンプー&トリートメントを愛用中。髪でお悩みのお客様の声に真摯に耳を傾け、髪の状態や使用中のシャンプーとその使用感を踏まえた丁寧なアドバイスを行っている。
スタイリストSAYAKA
美容室Anphi所属のスタイリスト。得意な技術は透明感カラーとレイヤーカット。髪質が剛毛&ブリーチ毛のため、ヘアケアにはこだわりが強く、保湿とハイダメージの修復を第一に考えたシャンプートリートメントが好み。
ブリーチカラー施術のお客様には、自身の経験を活かしたヘアケアアドバイスを行い支持を得ている。
教育トレーナーNAOYA.
美容室Anphi全店のアシスタント教育を担う技術トレーナー。接客ではカウンセリング時間を大事にし、自宅での扱いやすさを考えたスタイル提案を行う。
シャンプーは常に新しい商材を自分で試しており、その豊富な経験談からお客様の履歴や髪質、お悩みに応じたヘアケアアドバイスを行っている。自身の好みは刺激の低さとダメージ補修力のあるシャンプー。
スタイリスト&店長JUNPEI
美容室Anphi矢向店の店長。似合わせやトレンドを取り入れたカラー、外国人風ハイライト、バレイヤージュを得意とする。
自身のシャンプー選びの際は、泡立ち、使用感、香り、仕上がり、価格、頭皮に異常が出ないかを総合的に考えて選定。
お客様にシャンプーを紹介する際は、使用中のシャンプーや好みの仕上がりを伺った上で、自分が使った時の使用感、デメリットも踏まえた提案をしている。
こちらの4人の美容師さんにご協力いただきました。なお、評価が商品名やパッケージの印象に左右されないように、成分評価以外の全ての実験でシャンプーをトラベル用の使い捨て容器に入れて、アルファベットを振ったものを使ってもらっています。
液質&泡質
液質&泡質検証では、実際にシャンプー剤を手に取り、とろみや粘り気の度合い、泡立てた時の泡のキメの細かさや弾力を調査。感触や洗う際の扱いやすさを定性的に判断し、採点しました。
泡質実験内容詳細
使用したもの | 泡立てネット/1ml匙 |
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手順 | ①泡立てネットをぬるま湯で湿らせる |
②シャンプーを1ml匙で取り、ネットに乗せる | |
③泡立て(20秒)をしながら泡立ちを確認 | |
④泡の大きさや感触を確認する | |
⑤手をぬるま湯ですすぐ(20秒) | |
⑥すすいだ後の手の感触を確認 |
高評価だったもの
評価が特に高かったのものは、『IAUセラムクレンジング』と『コタアイケア5』。適度なとろみはありながらも嫌な粘り気はなく、泡立ちが良く適度に弾力や泡持持続性が程よくあって洗いやすい、かつすすぎ性も良好でした。
低評価だったもの
一方で、粘性が強くベタベタとした使用感ですすいでも手に残る感じがした『シュワルツコフBCオイルイノセンス』や、泡立ちが悪い&へたりやすく「洗っている気がしない。」という『スプリナージュパフスムース』ものは低評価となりました。
泡立てネットを使っているのは、個人の泡立ての上手い下手に左右されないためであり、かつシャンプーは泡立てた方が泡が汚れを吸着してくれたり、ダメージレスで洗えるためおすすめだからです。
泡立ち
泡立ち検査では、泡立ちの量を定量的に調査するために、電動泡立て器を使用して実験を行いました。この実験は全3回行い、平均値を小数点第三位を四捨五入した値で比較し、採点しています。
泡立ち実験内容詳細
使用したもの | 透明なカップ/温度計(電池式)/15ml匙/2.5ml匙/ダイソーの電動泡立て器/立方体定規 |
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手順 | ①38℃のぬるま湯を透明なカップに30ml入れる |
②①にシャンプーを2.5ml入れる | |
③電動泡立て器で2分間ブレンド | |
④泡の高さを定規で計測 |
高評価だったもの
全35種類の平均の高さは4.45㎝でしたので、そこを基準として評価。値が特に高かったのは『オージュアスムース』の4.90㎝とルベルの『ナチュラルヘアソープウィズJOJOBA』の4.83㎝、『ソープオブヘア1-RO』の4.80㎝でした。
低評価だったもの
値が低かったのは『ケラスターゼNU バンマジストラル』の3.9㎝、『オージュアモイストカーム』の4.0㎝、『スプリナージュパフスムース』の4.07㎝でした。
シャンプー残留性
シャンプーはあくまでも頭皮や髪の汚れを落とす製品で、どんなにお肌のやさしさに配慮されたものでも、刺激はゼロになることはあり得ませんし、シャンプー剤が頭皮や髪に残っていてプラスに作用することはありません。
この実験では、人毛の毛束を使って、シャンプー前とシャンプー&ドライ後の重さの変化を調査しました。毛束を変えて、全2回行っています。
残留性実験内容詳細
使用したもの | 人毛の毛束/泡立てネット/1ml匙/計量器(0.001g単位) |
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手順 | ①計量器で毛束の重さを量る |
②毛束と泡立てネットをぬるま湯で軽くしめらせる | |
③シャンプーを1mlネットにのせる | |
④ネットで泡立て、毛束に泡を揉みこむようにして洗う(20秒) | |
⑤ぬるま湯ですすぐ(20秒) | |
⑥90秒ドライヤーで乾かす | |
⑦再度毛束の重さを量る |
より正確な値が出るように、0.001gの値まで計測できる風除け付きの計量器を使用しました。
毛束検査では全シャンプー元の重さに戻っていた
結果としては、この実験方法ではどのシャンプーでも毛束の値がしっかり元に戻っており、ほとんどのシャンプーが評価5に。一方で、手をすすいだ後もシャンプー剤が残ったような感覚になる商品がいくつかあり、そういった商品については評価を下げて4もしくは3としました。
実際の人の頭では髪の毛が密集しており、1つの毛根から複数本毛が生えている構造上、すすぎが甘いと生え際にシャンプー剤が残ってしまうことが多々あります。ごしごしこする必要はないので、3分を目安にぬるま湯でしっかりすすいで下さいね。
洗浄力
シャンプーの最大の目的でもある汚れを落とす力はどうなのか、硬めのワックスタイプのスタイリング剤を用いて実験。①塗布前、②塗布後、③シャンプー&ドライ後の重さを0.001の値まで計測できる風除け付きの計測器で測り、①と③の値を比較しました。
泡量実験内容詳細
使用したもの | 人毛の毛束/N.オムスタイリングワックス <ハード>/計量器(0.001g単位)/泡立てネット/1ml匙/5ml匙 |
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手順 | ①計量器で毛束の重さを量る |
②毛束にワックスを塗り、再度量る | |
③②の毛束をぬるま湯で予洗いする(20秒) | |
④泡立てネットでシャンプーを泡立てる | |
⑤毛束に④の泡を揉みこむようにやさしく洗う | |
⑥ぬるま湯ですすぐ(20秒) | |
⑦90秒ドライヤーで乾かす | |
⑧再度毛束の重さを量る |
一般的に洗浄力がかなり弱いとされている界面活性剤(例えばグルタミン酸系アニオン界面活性剤など)がメインで配合されているシャンプーは、ワックスが少し残ってしまうのではと心配していましたが、以外にも綺麗に落ちていました。よって全35種類のシャンプーで好成績。
与洗いと泡立て、すすぎをしっかり行えば、ワックスがべったりつけていても問題なく落とせることが判明しました。
肌の水分量の変化
美容師のみなさんはアシスタント時代に手荒れを経験される方が非常に多いですよね?その最大の要因はアシスタント時代シャンプーを一日に何回も行うからという説が有力です。
シャンプーなどの洗浄剤は、洗浄力や脱脂力が強いと、肌に本来必要な水分や油分まで取り除いてしまったり、刺激によってターンオーバが速まり、肌が本来持つバリア機能が上手く機能しなくなってしまうからです。
すこやかな肌や髪の状態を保つには、肌や髪はうるおった状態が理想。どれだけうるおいをキープできるのか定量的に検証する為に、シャンプー前と後の肌の水分量の変化を計測する実験を実施しました。
実験内容詳細
使用したもの | 100円ショップの泡立てネット/業務用肌水分測定器(通常エステサロンで使用するもの) |
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手順 | ①洗浄前の前腕部中程の印を付けたところの水分量を計測 |
②泡立てネットでシャンプーの泡を立てる(20秒) | |
③前腕部を洗浄(20秒) | |
④タオルで水気を拭き取る | |
⑤①と同じ場所の水分量を計測 | |
⑥以降2分おきに20分間同じ場所を測る | |
⑦洗浄前の肌と洗浄後一番数値が低かった数値を比較 |
なお、この実験は同日に何度も実施すると何度も同じ個所を洗うことになるため、初めは数値が良く、後半は乾燥してしてしまって数値が悪くなってしまうことが予想されます。そのため、実験は1日2回までとし、私が約3カ月間をかけて全種類3回ずつ実施しました。
水分量が高く潤ったもの
配点が高くなったのは、洗浄前後の水分量の差異が+1以上になった「ソープオブヘア1-RO」や「インプライムシルキーモイストβ」、「コタアイケア9」で、これらはいずれも使用感がかなりしっとり系のシャンプーでした。
水分量が低く、乾燥したもの
一方で配点が低くなったのは、洗浄前後の水分量の差異がー3以上になった「オブヘアスムース」や「ケラスターゼバンクロノジスト」「ルベルナチュラルヘアソープウィズマリーゴールド」「資生堂アデノバイタル」「シュワルツコフBCオイル」などでした。
通常、洗浄直後は肌が潤うので水分量が上がり、その後急激に乾燥するため水分量が下がります。そして下がりきった後、肌の再生機能で元の水分量に戻っていきます。
重要なのは、一番下がった時の値が、洗浄前と比べてどのくらい下がるか。洗浄前の肌と洗浄後一番数値が低かった数値を比較しています。
タンパク質変性
美容師さんなら縮毛矯正やパーマの仕組みなどで馴染みのある「タンパク質変性」。それらの施術の後にはトリートメントを勧めるのがセオリーであるように、「タンパク質変性」が髪で起こるとダメージに繋がることはよくご存じかと思います。
この実験ではシャンプーによってタンパク質変性は起こるのか、髪の毛の変わりに変化が視覚的に分かりやすい卵白で代用して実験しました。
泡量実験内容詳細
使用したもの | 卵白/カップ/シャーレ/温度計(電池式)/液量計/1ml匙/5ml匙 |
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手順 | ①卵白を10ml器に入れる |
②38℃のぬるま湯を5ml用意する | |
③②に1mのシャンプーを入れてまぜる | |
④③の液体を1ml①の卵白に入れ、30秒間混ぜる | |
⑤④を5分間放置し、卵白の変化を観察する |
具体的な方法は10mlの卵白に、38℃のぬるま湯で5倍に薄めたシャンプー剤を2ml投下し、30秒混ぜた後5分放置。シャンプー投入前後のビフォーアフターを写真で撮影。全35種類で一番状態が良いものを評価5、悪いものを1とし、それらと比較しながら採点を行いました。この実験も計3回行ったところ、卵白によって毎回多少差は出るものの、相対的な評価は毎回同じでした。
変性率が低く高評価だったもの
タンパク質変性率が低いものは、シャンプーを入れる前とほとんど変わらない綺麗な状態でした。「バーデンススキャルプシャンプー」や「アジュバンRe:エミサリー」「ソープオブヘア1Ma」などが高評価に。
変性率が高く低評価だったもの
一方でタンパク質変性率が高いものは、白濁した凝集物がビーカーいっぱいにたくさん浮かびました。「ケラスターゼ GN バン HF」や「シュワルツコフ BCオイル イノセンス オイルシャンプー」「オージュア イミュライズシャンプー」などが低評価に。
これと同じ現象が髪の毛で起こるのかというと、そうではありません。卵白のアルブミンタンパクに比べて、髪の毛のケラチンタンパクはとても強いので、健康毛の方ならまず心配ないでしょう。
とはいえ、薬剤ですでにタンパク質変性された髪、つまり縮毛矯正やパーマをした状態やハイダメージ毛だと、シャンプーによる影響も出てくる可能性があります。タンパク質変性実験に関する全貌は下記のページをご覧ください。
50回洗浄した毛束の手触り
シャンプーによる髪の毛の手触りの良さを比較する為に、人毛の毛束をホームカラーで染めた後に、シャンプーで洗浄→ドライヤーで乾かすという工程を約1カ月かけて50回繰り返しました。そして35種類を触り比べた定性的な評価で採点。
50回シャンプーのみをした毛束は、見た目でも大きく差が出て、パサついて広がるもの、ごわつきを感じるもの、パサついたせいでドライヤー時に毛が絡まり、枝毛や破損毛が生じたものなども多数ありました。
一方で、まとまりがあってパサつきが少ないものや、手触りが滑らかなもの、艶が見受けられるものもちゃんとあり、今回のTOP15の多くはこの採点が4以上の評価に。特に、手触り評価が良かったのは「アジュバンRe:プラチナム」や「アジュバンRe:エミサリー」でした。
髪の毛の手触りは、元の手触りの状態に大きく左右されます。検証結果と同じ手触りがみなさんの髪で感じられるとは限りませんので、その点はご了承くださいね。
成分
化粧品に分類されるシャンプーは、全成分表示が義務付けられており、なおかつ含有量は1%を超えるものは、含有量の多い順に記載されています。
ここでは毛髪診断士認定講師兼、日本化粧品検定特級の有資格者である私が成分のおすすめ度で採点しました。評価基準は「どれだけ頭皮や髪へのやさしさに配慮されているか。」です。
成分のおすすめ度が高いもの
おすすめ度が最も高かったのは、保湿成分の配合割合が高く、メインに「低刺激洗浄成分」として特許を取得している洗浄成分を配合している「バーデンススキャルプシャンプー」。
また、洗浄成分の割に洗浄力や脱脂力が強すぎずバランスが良いと思う界面活性剤を配合しているものや、保湿成分がはじめの方に記載されていて含有量が高いと確認できるものを高評価に。
成分のおすすめ度が低いもの
一方で、皮膚のターンオーバーを促進するという研究報告や、洗浄力や脱脂力が強くて毎日使うにはあまりおすすめできないもの、吸着性が強すぎる心配があるものなどについては配点を低くしました。
成分の詳しい解説は、各シャンプーページに記載していますので、よかったら参考にしてみてくださいね。
美容師が1週間以上使用しての感想(ブラインドテスト)
現役美容師さんにシャンプーを自宅で1週間以上使用してもらい、「洗っている時の使用感」「一週間使用しての髪や頭皮の状態」「香り」の3つについて感想を教えてもらいました。
なお、プラシボー効果が出ないように、シャンプーはアルファベットをふったトラベル用の容器に詰め替えたものを渡して、何の商品かわからない状態で使ってもらっています。
洗っている時の使用感
泡立ちが良く、洗いやすいもの、すすぎ性が良好なものが高評価に。一方で洗っている際のキシみが気になるもの、泡立ちが悪いと感じたもの、泡が残った感じがしたものが低評価となりました。
一週間使用しての髪や頭皮の状態
高評価のものは、「サラサラした手触りになった」や、「しっとりまとまって良かった」、「頭皮のかゆみやフケが気にならなくなった」などの感想がでました。
一方で低評価のものは、「頭皮に痒みが出た」、「もともとブリーチ毛でダメージが強いためか、まとまりが悪く感じた」などの感想が。使う人によって、評価が分かれるものがあり、その場合は間をとって「3」としています。
香り
香りについても、全員から高評価のもので「好きな香り」「リラックスできる」「男女ともに好きだと思う」という感想があったシャンプーもあれば、「くせが強い」「あんまり好きじゃない」「シャンプーにしては変わった香り」などという意見も。男女で評価が二分するものもありました。
今回検証したシャンプー一覧
それでは最後に、今回実験した全35種類のシャンプーをお伝えします。美容師さんに伺い、有名なものや人気なものを中心に集めました。なお、15位より下の順位を公表しないのは、メーカー様に配慮した結果です。
アジュバンRe:シャンプー |
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アジュバンRe:エミサリー |
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アジュバンRe:プラチナム |
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オージュアイミュライズ |
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オージュアクエンチ |
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オージュアスムース |
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オージュアモイストカーム |
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オブ・コスメティックス ソープオブヘア・1-G |
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オブ・コスメティックス ソープオブヘア・1-Ma |
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オブ・コスメティックス ソープオブヘア・1-Ro |
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オブ・コスメティックス ソープオブヘア・1-TL |
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ケラスターゼ CA バン クロマプロテクト |
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ケラスターゼ CH バン クロノジスト R |
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ケラスターゼ GN バン HF |
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ケラスターゼ NU バン マジストラル |
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ケラスターゼ RE バン エクステンショニスト N |
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コタ アイケア1 |
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コタ アイケア3 |
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コタ アイケア5 |
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コタ アイケア7 |
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コタ アイケア9 |
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資生堂プロフェッショナル アデノバイタル |
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シュワルツコフ BCオイル イノセンス オイルシャンプー |
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シュワルツコフ BC オイル ローズ シャンプー |
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スプリナージュ シャンプー ジェントルモイスト |
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スプリナージュ シャンプー パフスムース |
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ナプラ インプライム シルキースムースシャンプーα |
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ナプラ インプライム シルキーモイスチャーシャンプーβ |
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ナプラ ケアテクト HBカラー シャンプーS |
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ナンバースリー プロアクション フォーシー |
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バーデンス スキャルプシャンプー |
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ルベル イオセラム |
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ルベル ナチュラルヘアソープ ウィズ SW |
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ルベル ナチュラルヘアソープ ウィズ JO |
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ルベル ナチュラルヘアソープ ウィズ MG |
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編集後記
このページを作ることになったきっかけは、「髪のプロである美容師さんも、髪や頭皮にお悩んでいる人が意外と多いよね。」という会話からでした。そして、それは毎日使うシャンプーも関係しているのでは?という仮説から、今回のシャンプー検証がスタート。
シャンプーを選ぶところから始まり、なるべく公平な評価にするには何種類の評価項目が必要なのか、どうやったらより正確な実験結果が導き出せるのか、何度も試行錯誤しながら考え、そしてもちろん自分の髪や肌でも実験を重ねて、要した期間は約半年。
そうして、私たち5人なりに本当におすすめできると思えるものに辿り着きました。
今、美容室に卸すシャンプーを悩んでいる美容師さんやオーナーさん、美容室でシャンプーを勧められたけど悩んでいるお客様。みなさんのシャンプー選びの一助にしていただけたら幸いです。
長いページを最後までお読み下さりありがとうございました!当サイトでは、美容師さん向けのお役立ち知識を発信しています。ぜひ他のページも覗いてみてくださいね。
1回目の時から違う感じが分かりました!パサつきがちな髪がしっとりしてまとまりが良く、かつ手触りはサラサラになりました。