必見!若白髪対策|10代・20代が白髪になる原因とは?

更新日:2024/03/01
毛髪診断士由樹

「まだ若いのに白髪が生えてきた…。」とお悩みの10代、20代の方に向けて、若白髪の原因や今日からできる対策について徹底解説します!

若白髪と加齢による白髪の違いとは?

加齢による白髪は、色素幹細胞が老化により機能が低下してメラニン色素が生成されず、色素のない毛が生える現象を指します。個人差はありますが、30代後半で増え始める方が多いです。

一方、明確な定義はありませんが、一般的に10代~20代で生えてくる白髪のことを「若白髪」といいます。若白髪は遺伝やストレス、食生活の乱れなどが主な原因とされています。

原因①遺伝

10代~20代で白髪が目立つ若白髪は遺伝的な原因がある場合が多いと言われています。両親のいずれかが若い時から白髪が多い場合は特に、遺伝によって若白髪になっていると考えられます。

髪を黒くするメラニン色素が髪に取り込まれにくい、メラニン色素が生成されにくい、メラニン色素をつくる色素細胞(メラノサイト)の生存・維持がしにくい、という体質が遺伝して若白髪になるとされています。

原因②ストレス

ストレスを慢性的に感じることで活性酸素が増加すると、毛包にある色素幹細胞がダメージを受けて、髪の色素を作る細胞である色素細胞・メラノサイトに悪影響を及ぼすことが分かっています。メラノサイトの機能が低下すると黒い色素であるメラニンがつくられなくなり、髪の毛が色を付けることなく白いまま生えてくるのです。

10代であれば、学校での友達との人間関係や受験勉強などで強いストレスを感じることがあるかもしれません。親が子供の将来のためを思ってさせる勉強や習い事がかえって負担になったり、期待が重荷となり、慢性的にストレスを抱えることが多い年代でもあります。

20代では就職をして、社会人として新たな人間関係を構築したり、一人暮らしをはじめたりするなど生活環境が大きく変わることもストレスとなることがあるでしょう。

原因③食生活の乱れ

外食や加工食品を多く摂取しがちな現代人は、食生活に偏りがあり、本来身体や髪に必要な栄養素が不足している傾向があります。

スナック菓子やカップラーメン、冷凍食品などを好んで食べていませんか?これらの「超加工食品」は、味を調整するために大量の油分、糖分、化学合成添加物が多く含まれています。実はこうした身体にとって不要な添加物を代謝するために、ミネラルやビタミンが大量に消費されているのです。

ミネラルはメラノサイトの働きを活性化する役割をもちます。つまり、ミネラルが足りないとメラノサイトが活動不全となり、そうなると髪を黒くするメラニンが生成されなくなってしまうのです。

日本の現代人はタンパク質の摂取量が減っている

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、現代人の食生活ではタンパク質の摂取量が戦後と同水準まで減っていることが明らかになっています。

髪の毛はそもそもタンパク質でできていますから、たんぱく質が足りていないと健康な髪が育たないことは明白です。

健康な黒髪であるためには、他にもチロシンや銅イオンなどの栄養素が必要不可欠です。つまり、食生活が乱れている方は、毛髪そのものに影響を及ぼしますし、白髪になり易い体質になってしまうという訳です。

原因④夜更かし、スマホやパソコンの見過ぎによる睡眠の質の悪化

寝る前にスマホでSNSやYoutubeを眺めて夜更かしをして、日中眠くなることはありませんか?日中眠くなるということは、睡眠時間が足りていないか、睡眠の質が悪いという証拠です。

寝前にスマートフォンを使用すると、画面から発せられるブルーライトは質のよい睡眠に不可欠なホルモンの“メラトニン”を減らしてしまいます。

睡眠がきちんと取れていないと、日中に溜まった疲れやストレスが解消されず、身体はもちろん髪の毛にも悪影響を及ぼします。

原因⑤紫外線

10代であれば体育の授業で、20代ではレジャーなどで、強い紫外線を浴びることも多いでしょう。 ですが、強い紫外線は肌だけでなく、髪の毛にもダメージを与えます。

大量の紫外線は髪の毛のメラニン色素を破壊してしまいますし、超波長紫外線は頭皮の細胞にも到達し、毛包にある色素幹細胞にもダメージを与え、白髪の原因となるのです。

原因⑥病気

白髪が1本ずつではなく、束になっているのなら尋常性白斑(白なまず)という病気の可能性があります。尋常性白斑は、皮膚の色素をつくる部分が損失して皮膚が白くなる病気で、肌だけでなく髪にも色素が行き届かなくなって白髪となります。発症のピークは10~30代が多い病気です。「自分は尋常性白斑かも?」と思ったら、まずは皮膚科へ相談に行きましょう。その他、白髪を増やすことがある主な病気としては悪性貧血、甲状腺機能低下症、腎不全などもあります。

若白髪は黒髪に戻る?

白髪には、その成り立ちの違いで大きく2種類に分けることができます。

一つは、メラノサイトを作り出す色素幹細胞自体が枯渇したり、消滅することで成る白髪。もう一つは、色素幹細胞は存在するものの、機能が低下して、メラノサイトが少なかったり、メラノサイトの機能が低下していることによってメラニンが供給されてないことで成る白髪です。

前者は改善が難しいですが、後者なら、色素幹細胞やメラノサイトの機能が正常に戻れば、改善が望めます特に10~20代の若い内なら、40代以降と比べて回復は早い傾向にあります。

今日からできる5つの根本対策

悩みを相談したり、よく笑ってストレス解消を

10代で若白髪に並んでいるなら、まずはあなたのストレスの原因、つまりあなたが今悩んでいること、嫌だと感じていることを、ご両親や信頼のおける大人に相談してみて下さい。聞いてもらうだけでも、少しはストレスを発散でしますし、改善策を一緒に考えてくれるかもしれません。

「親や周りの大人がストレスの原因なんだ!とても信頼できない!」という場合は、政府機関が運営する、悩み相談ダイヤルへ遠慮せずに電話をしましょう。

よく笑うことはストレス解消になる

20代で、慣れない社会人生活や、職場の人間関係、クライアントとのやりとりでお疲れなら、帰宅後や休日、お笑い番組やコメディ映画、漫画を見たり、気の置けない友達と話して笑いましょう。よく笑うことでストレスは発散できますよ。

また、オフィスワークで同じ姿勢をすることが多いのなら、ストレッチやヨガなども良いですね。ヨガで行うポーズや深くゆったりとした呼吸は緊張を解きほぐし、自律神経の働きを調整してくれます。ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、同じリズムを反復するような運動も、心を穏やかにしてくれる神経伝達物質「セロトニン」の分泌が高まるため、ストレス解消に効果的です。

寝る前のスマートフォンを見る習慣を辞める

寝る1時間前はスマートフォンなどのデジタル機器を使用しないなど、寝る直前にブルーライトを浴びないように気を付けましょう。

また、夜更かしはせずになるべく睡眠時間をとるようにして下さい。目安は日中眠くならない程度。質の良い睡眠をしっかりとれれば、身体や脳を休めて回復できることはもちろん、ストレス解消にも繋がります。

寝る前のカフェイン摂取を辞める

カフェインは睡眠物質のアデノシンをブロックすることで、眠気を覚ましてくれます。そのため、寝る前に摂取するのは睡眠を妨げます。夕食以降の摂取は控えましょう。おすすめはカモミールなどの温かくてカフェインレスのハーブティーや、白湯です。

また、夜遅い時刻の食事は胃腸が休まりませんし、身体深部の体温が高いままとなって睡眠の質が低下するので避けてください。

食生活を改める

ついついスナック菓子や甘い清涼飲料水、脂っこいフライドポテトや唐揚げ、カップラーメンなどを食べがちな方は、まずは頻度を減らすことから始めてみましょう。

食べた方が良いものとしては、メラニンの元となるアミノ酸のチロシンを含む魚類のアジ、サバ、イワシや、チーズ。チロシナーゼを活性化する銅イオンを多く含む、甲殻類のエビ、カニやココア。高タンパクかつ低脂肪の肉や魚、大豆、卵などです。

それ以外はビタミンミネラルの補給として、緑黄色野菜や、キノコやワカメ、ひじきといったミネラル豊富な食材も積極的に取り入れましょう。

要はバランスの良い食事をとることが一番大切です。

紫外線対策をする

帽子を被ったり、日傘をさせるなら、なるべく使用するようにしてください。夏場は熱中症対策にもなるのでおすすめです。

それが難しいのなら、肌に日焼け止めを塗るように、髪にも紫外線対策をしましょう!最近では、髪用の紫外線防止スプレーやミルクなどがあります。お出かけ前にサッと使用するといいでしょう。

特に分け目は紫外線を集中的に浴びてしまうため、定期的に分け目を変えたり、UVスプレーをしたりして対策をとりましょう。紫外線を浴びて頭皮が赤くなってしまった場合は、炎症を抑えるタイプの化粧水を塗って保湿することが有効です。

ヘアカラーを楽しんでは?

あなたが高校生以上で、学校や職場の規則が厳しくなければ、白髪を活かしてハイライトを入れたカラーにしたり、流行りのデザインカラーを楽しんでみてはいかがでしょうか?

白髪ぼかしヘア

こちらは2つとも、実際に美容室Anphiで白髪ぼかしハイライトをされている方の写真です。左の方は、多い白髪を活かした今風なハイトーンのヘアスタイル。右の方は暗めのハイライトで、自然な仕上がりですね。

白髪を暗く染める白髪染めは伸びてくるとすぐ目立って気になりがちですが、白髪周りの毛を明るくするハイライトやデザインカラーなら、伸びてきても白髪が気になりにくいので、おすすめです。

日々鏡を見る度に暗い気持ちになるよりは、若いからこそ似合うおしゃれヘアにした方が、気持ちも前向きになれるのではないでしょうか?

白髪を気にするというストレスから解放された状態で、食生活の改善や、睡眠の質の改善に取り組んでみて下さいね。

この記事を書いた専門家

毛髪診断士講師&日本化粧品検定特級・由樹

公益社団法人日本毛髪科学協会の毛髪診断士®講師、日本コスメティック協会のスキンケアマイスター兼、日本化粧品検定特級コスメコンシェルジュを有する美髪・美肌研究家。日々、頭皮や毛髪、お肌について研究し、正しい情報を広める活動を行っている。

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