美容室ホームページ制作の費用相場&失敗しない為のコツは?

更新日:2024/02/12
美容室社長中村英二

美容室のホームページを制作予定のあなた!制作会社を決める前に知っておくべき費用相場や、失敗しない為の見積もりのコツを詳しく解説します。出来るだけ安く済ませたいけどおしゃれなホームページにしたい方は必見です!

美容室ホームページ制作の費用相場

ホームページ制作の費用は本当にピンからキリまであります。ページのボリュームや、機能によって費用が変わるのはもちろんのこと、一見同じようなホームページでも依頼する制作会社によって費用は大きく変わってきます。

ページボリュームで相場を考えるとしたら、だいたい下記のイメージいれば乖離が少ないはずです。

ページ数製作費
1ページ10万円~30万円
5ページ20万円~50万円
10ページ40万円~100万円

1店舗の美容室なら1ページのホームページも有り

例えばお店が1店舗のみの美容室なら、コンセプトやスタイル写真、店内写真、メニュー&価格、ホットペッパービューティー等への予約サイトへのリンク、住所や電話番号、地図、SNSリンクなど、1ページに全てを掲載するというお店が最近多いです。1ページでしたら費用は、安ければ10万円前後で済むでしょうが、内容や会社によっては30万円程になる場合もあります。

複数店舗や集客・求人どちらの情報も掲載したいなら5ページ以上で

複数店舗の美容室や、ホームページに集客用と求人用どちらの情報も掲載したいという場合は5ページ以上で考えた方が良いですね。

5ページ規模のサイトですと、安くて20万円前後、高ければ50万円前後が一般的です。10ページともなるとその倍は見ておいた方が良いでしょう。

初期費用0円!には要注意

制作会社の中には「初期費用0円!」と安さを謡った広告を出している会社があります。この場合、2パターン考えられます。

単なる分割払い

ホームページを制作する場合、通常「納品月の翌月末までに振込して下さい。」というのが一般的です。それを、「初期費用は0円です。費用は翌月から分割でお支払いして下さい。」というのが「単なる分割払い」ケースです。

分割手数料をどのくらい取られるかによりますが、開業費が嵩んでまとまった出費が辛いと言う方には良いかもしれません。

ホームページが存続する間、運用費を払い続ける

注意したいのは、初めの制作費用何十万は発生しない代わりに、ホームページが存続する間、運用費を支払い続けなくてはいけないケースです。

この場合、長い目で見ると普通の制作費より高くついてしまうことがほとんどです。そして、支払いをやめると、ドメインもサーバーも消されてしまうので、それまで頑張ってきたホームページ内でのブログ更新やヘアスタイル写真の更新といった財産もゼロになってしまうのです。

「上手い話には罠がある」とよく言いますが、ホームページ制作においても同じです。価格の安さに騙されずに、依頼する会社をしっかり見極めて下さいね。

なお、「とにかく安さ重視で!」ということでしたら、ホームページ制作サービス等を利用して自作する方法もあります。詳しくは下記の関連リンクをご覧下さい。

ホームページは運用費が必要

ホームページは作ったら終わりではありません。最低でも、レンタルサーバー料金と、ドメイン料金が発生します。

ドメインとは?

ドメインというのは、ホームページのネット上の住所のことです。例えば当社のホームページURLは「https://egrant.co.jp」ですが、ドメインは「egrant.co.jp」でこれはドメイン会社から買っています。

「.com」や「.jp」「.co.jp」「.site」など末尾の種類によって値段は変わってきます。年間1,000円~5,000円程です。

ドメイン料金の一例

取得費更新費
.com979円1,728円
.jp2,035円3,344円
.co.jp4,378円4,378円
.tokyo72円1,628円
.yokohama1,265円1,628円
.shop143円4,378円
※ムームードメインより引用。2021年12月時点。

日本の美容室なら、commercial(商用)の略の「.com」や、日本を意味する「.jp」、お店を意味する「.shop」などが妥当でしょう。最近では都道府県や地域名のドメインも販売されています。上記以外にも種類は沢山ありますので、ドメイン販売サイトでチェックしてみて下さいね。

レンタルサーバーとは?

サーバーは、ホームページのネット上の土地だとお考え下さい。土地は買うか借りないと家は建てられませんよね。ただサーバーを購入するのは、非常に高額ですし、メンテナンスの管理も必要になってくるのでおすすめしません。レンタルサーバー会社に借りるのが一般的です。

レンタルサーバー料金は会社やプランによって変わり、年間3,000円~20,000円程となります。

レンタルサーバー料金の一例

ロリポップ
プラン名サーバー容量月額料金
エコノミー100GB99円~
ライト200GB220円~
スタンダート300GB440円~
ハイスピード400GB550円~
エンタープライズ1.2TB2,200円~
ヘルテム
ベーシック200GB880円~
プラス300GB1,760円~
エックスサーバー
スタンダード300GB990円~
プレミアム400GB1,980円~
ビジネス500GB3,960円~

レンタルサーバー会社人気3社のプラン別料金一覧です。サーバー容量や、転送量等によって料金は変わってきます。

ロリポップならスタンダート以上が妥当でしょう。ヘルテムとエックスサーバーは全プラン高機能ですのでどれを選んでもOKですよ。

制作会社によっては製作費+月額運用費を取る会社も

ドメイン・レンタルサーバー料金の他にも運用費が発生する場合があります。ホームページを制作した会社が「運用費」を取る場合です。この料金も制作会社によって、同じ制作会社でもプランによって異なります。年間3万円~24万円程見ておいた方が良いでしょう。

ホームページの制作費用や運用費の相場について概略を掴んでいただけましたか?続いて、なるべく安くてクオリティを高い制作会社を選ぶためのポイントをお伝えします。

制作会社を決める前に3社以上から見積りを取るべし!

制作会社は沢山あって迷ってしまいますよね。特に現在はzoomなどのオンラインでもやり取りが完結できるため、対象会社は日本全国の会社ということになり、ますます迷ってしまうでしょう。

制作会社の比較サイトなどもありますが、初めから1社に絞るのではなく、3社以上同時に見積りを取ることをおすすめします。

ターゲットユーザーやお店のコンセプト、おおよその予算、納期、絶対に入れたい項目などを伝えた上で、3社がどのような見積りを出してくるか。追加提案などあるのか、をしっかり確認しましょう。もちろん運用費の有無もしっかりチェックして下さいね。

ホームページ制作会社は沢山ありますが、ここで一例としていくつかピックアップしておきます。

ホームページ制作会社の一例

ホームページ.com|株式会社ビジョン|PR

株式会社ビジョンは東証一部上場企業で、年間制作2,000社と実績の多さが強み。ホームページ制作を依頼すればサービスでロゴ制作費またはオプション55,000円相当が0円になるサービスを実施中です。さらに、最短2週間からホームページを作成してくれるため、「美容室のオープンに間に合わせたい!」という方にもおすすめ。

株式会社アルク aruku | PR

スマホでもPCでもユーザーのハートを掴む、スタイリッシュでユーザビリティ重視のホームページ制作を得意とする会社。どこにでもあるテンプレートにはめ込むような作り方はせず、要望を十分にヒアリングした上で、クライアントのオリジナリティを大切にしたきしてサイト制作を行ってくれます。写真撮影やドローンでの撮影イラスト制作なども依頼可能です。

株式会社アドバン|PR

株式会社アドバンは「クリエイティブ事業」と「教育事業」を展開する会社です。サービス導入実績は500件以上。自社内でECサイトを運営しているため、制作にとどまらず、成果を上げるための幅広いノウハウを提供してくれるのが強みです。また、ホームページだけでなくグラフィックデザインや動画制作、システム開発なども行っています。

どの会社も、見積りまでは無料ですよ。ホームページを依頼するのが初めて、ホームページ運用自体もまともにやってことがなくて不安があるなら、上記のような実績が豊富でホームページ初心者にも窓を開いている会社に依頼するのがおすすめです。

相見積を取ることは事前に伝える

相見積もりを取ることは、事前に業者さんへ伝えるのがマナーです。

「今回は数社さんから見積りを取らせていただいて、一番内容と価格が適正だと思える会社さんにお願いしようと考えています。」と伝えればOKです。これなら後で断る際も角が立ちませんし、後々価格交渉の際も使えます

それでは続いて、ホームページ制作後に後悔しない為に、見積り時に何を伝えれば良いのか具体的に解説していきます。

見積り時に絶対に伝えなければならないポイント

業者によっては初めの見積もりは「これはあくまでも概算で、ご要望によっては後から追加費用が発生しますのでご了承下さい。」と言って、契約後、後からあとから料金が上がっていくケースは少なくありません。そうならない為にも、見積り時にしっかり内容と金額をすり合わせる必要があります。

ここでは、見積りを取る際に絶対に伝えなければいけないポイントをお話しします。

ホームページを作る目的

一番大事なのはホームページを作る目的です。集客のためなのか、採用のためなのか、はたまたWEB上の名刺の意味合いで存在していればOKなのかで、ホームページの内容は大きく変わってきます。

絶対に入れたい内容

ホームページを作る目的を伝えれば、自然と内容は決まってきますが、それでもあなたと業者の感覚でズレがある可能性があります。 自分が思ってもいないプラスの提案をしてくれる分には良いですが、入れておいて欲しいものが入っていないと、追加依頼をするたびに見積り額が上がっていってしまいます。私が思う、美容室ホームページで必須の内容は下記の通りです。

集客用

お客様を呼ぶためにホームページを作る場合、入れるべき必須項目は下記の通りです。

  • メニュー&料金
  • スタイル写真
  • コンセプト
  • お店の内外装
  • スタッフ写真
  • お店の住所・電話番号・営業時間・地図
  • 予約フォームor予約サイトへのリンク
  • お問い合わせフォーム
  • SNSへのリンク
  • プライバシーポリシー

採用用

美容師さんを採用するためにホームページを作る場合、入れるべき必須項目は下記の通りです。

  • コンセプトや企業理念
  • 店舗紹介
  • 雇用条件
  • 福利厚生やキャリアプラン
  • スタッフインタビュー
  • 会社情報
  • お問い合わせフォーム
  • SNSへのリンク
  • プライバシーポリシー

SEO対策の有無

こちらもホームページの目的と連動してきますが、SEO対策の有無と、有りの場合に何のワードで上位を狙いたいのかも考えておく必要があります。

SEO対策が必要ないのは、ホームページはポイントサイトやSNSのプロフィール欄に貼るリンクから見てもらえば良いと考えている場合です。もしくは、リスティング広告やSNS広告を使ってホームページに誘導することを考えている場合も、特にSEO対策は必要ありません。

SEO対策が必要になる場合は、例えば「美容室のお店の名前で検索した時に、検索の上位に来るようにして欲しい。」というケースです。その他にも、ホームページで集客するために「地域名 美容室」で検索上位にしたいという方もSEO対策が必要なケースです。

SEO対策が必要になると、費用が高くなるとお考え下さい。ただし店の名前で検索上位にする場合「店名 美容室」や「店名 地域名」などなら、技術的にそこまで難しくないので費用が大幅に上がることはありません。

競合が多い検索ワードほど、SEO対策費用は高額になる

注意したいのは「地域名 美容室」で上位表示したいと思っている場合です。これは地域に競合店が多いほど厳しく、費用が高くなってきます。

思ったより費用がかかって困るという場合は、「デザインカラー 美容室 地域名」とか「髪質改善 美容室 地域名」とか「メンズカット 美容室 地域名」等、あなたのお店のコンセプトに合ったワードをプラスした複合ワードで検索上位を目指すことをおすすめします。

SEOは外部委託する制作会社も多く、その場合より高額になってきます。その為、ホームページ作成の目的が、ホームページのみで集客をする場合は、はじめからSEOに強いと謳っている制作会社へ見積りを取ると良いですよ。

お店のコンセプトやテーマカラー、雰囲気、お客様の年代層

ホームページのデザインはお店の雰囲気と乖離がないようにすべきです。お店のテーマカラーや雰囲気、つまりスタイリッシュなのかアットホームなのか、キュートなのかを伝えましょう。お客様の年代層を伝えるのも良いでしょう。

仕事が出来るデザイナーなら、こういった情報から素敵なデザイン提案をしてくれます。ただし、上記の内容を伝えても期待以下の提案となる場合もあります。そうならない為には、次のことをやってみて下さい。

真似したいデザインのホームページURLを伝える

他社で真似したいデザインのホームページURLを伝えましょう。これが、デザイン提案される時に「なんか思っていたのと全然違う!」とならない為の一番の対策です。

デザイン面で真似したいということであれば、必ずしも美容室のホームページである必要はありません。他業種のホームページでもいいので、素敵だなと思うのを探してみましょう。下記のようなWEBデザインリンク集サイトで探すと簡単に見つかりますよ。

なるべく安く済ませる方法

続いて、クオリティーを落とさずになるべくホームページの制作費を安くする方法について解説します。

納期に余裕を持たせる

納期つまりホームページを完成して欲しい期日に余裕を持たせて発注しましょう。

適切な期日はページのボリュームによってことなりますが、間違っても「来週には完成して欲しい」なんてことは言わないで下さいね。

一般的には、1ページものなら契約から2週間〜1ヶ月、5ページ前後なら1ヶ月〜2ヶ月はみておきましょう。人気の会社ほど依頼が立て込んでいるために、制作期間が長くなる傾向がありますので、頭に入れておいて下さい。

会社によっては特急料金を払う必要があったり、納期が短かければ短いなりのクオリティで納品してくる場合があります。それではお金が勿体ないですよね。そんなことにならないように、ホームページが欲しい時期から逆算してホームページ業者を探して下さい。

問い合わせフォームは付けずに、LINEへの誘導等にする

ホームページを作るなら、ユーザーが連絡をできるように電話番号を掲載し、問い合わせフォームをつけるのが理想です。

とはいえ、問い合わせフォームのページを作成するとその分費用がかかりますし、お客様の施術予約はポイントサイトでしてもらうから必要ないのではとお考えになる方も多いでしょう。ただ、フォームがあることで、求職者から問い合わせが来る可能性もあります。

折衷案として私がおすすめしたいのは、お店のLINE公式アカウントをつくって、ホームページにそのLINEアカウントへのリンクを貼ることをおすすめします。無料プランはメッセージのやりとりに条件はあるものの、たまに来る問い合わせに対応するのは充分でしょう。

ヘアスタイル写真は自分達で用意しておく

ヘアスタイルの写真は、自分たちで用意しておけば、撮影費用が浮きますし、納期の短縮になります。

ヘアスタイル写真は美容室のホームページにおいて非常に重要です。写真一つ一つのクオリティーはもちろん、写真の統一感も意識して下さいね。

もしまだ開業前で、ロゴやショップカード、スタイリストの名刺などを作っていないなら、一つの制作会社へまとめて発注しましょう。まとめて発注すれば、大抵割引きが効きます。また、お店のコンセプトやオーナーの想い、価格やターゲット層など、同じことを違う業者に伝える手間も省けますよね。

ロゴから何から任せられるとなれば、デザイナーもより意欲的に取り組んでくれたり、お店のことを良く知ろうとしてくれますよ。

IT導入補助金や小規模事業者補助金を活用する

美容室のホームページの費用を一部補助してくれる国の補助金を利用するのも手です。「IT導入補助金」や「小規模事業者持続化補助金」なら、申請して審査に通れば費用の2分の1~3分の2が補助されます。

IT導入補助金は、審査が通った後にホームページ制作会社にお金を払えば良いという点がメリットです。中小企業、小規模事業者、個人事業主が受給対象です。補助率は支払う金額の2分の1です。一方で対象業者に制限があり、IT導入支援事業者登録を受けている会社に依頼しないとそもそも申請もできません。また、提出書類に一期目の納税証明書類が必要ですので開業直後の美容室は対象外です。

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の地道な販路開拓等の取り組みを支援する補助金で、名前の通り小規模事業者が対象で中小企業は対象外です。美容室の場合、常勤のスタッフの数が5名以下の法人・個人が対象となります。また開業直後の方も申請可能です。補助率は支払う金額の3分の2なのは嬉しいですね。

補助金は返す必要のないお金です。その分審査もしっかりありますし、また審査がOKでも補助金の予算上限を超える応募があった場合は採択があり、全員もらえるわけではありません。「補助金をもらえるから高額なホームページを発注をしよう!」という考えは危険です。「もらえたらラッキー!」という気持ちで臨んでください。

会社ではなくてフリーランスに依頼する

安さ重視なら、制作会社ではなくフリーランスのWebデザイナーやコーダー、クリエイターに依頼するのも手です。制作会社だと会社への報酬が必然的に含まれますが、フリーランスとの個人間取引ならその人個人への報酬だけで済みますので、会社に依頼するのと比べると割安で作ってもらえることがほとんどです。

「そんな知り合いはいない!」という方でも大丈夫。CMでも見かける「ココナラ」なら、そういったWEBクリエイターへの制作依頼がネット上で完結しますよ。

価格交渉に応じてくれるのは、契約前だけ!

ホームページの費用を下げたい場合、値下げの交渉に応じてくれるのは、契約前までです。見積もりを取ってから契約前までに、しっかり制作内容をつめると同時に値下げ交渉しましょう。

まとめ

美容室のホームページを制作会社に依頼する場合の、費用相場や、見積り時のコツや注意事項をお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?最後に、このページの内容をまとめておきます。

費用について

見積り時のポイント

なるべく安く済ませる方法

みなさんもぜひ、素敵で集客や求人に効くホームページを作成して下さいね!

この記事を書いた人

中村英二

神奈川・東京に大型美容室Anphiを複数店舗展開する会社、株式会社イーグラント・コーポレーションの社長。「美容師ファースト」を掲げ、日々より良いサロン創りに奮闘中!

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